若冲展&安土観光



千葉市美術館で『伊藤若冲―アナザーワールド』展を観て来ました。



水墨画習いたくなりました。


鶏飼いたくなりました。



◇◇◇◇◇



さて、滋賀で真っ先に行くところは安土城の信長様へのご挨拶に決まっていますね。


え?彦根城??


三成居城の佐和山城ならいざ知らず、そんな寄せ集め細工の城(注:国宝です)見物なぞ後回しに決まっています。


というわけで安土駅で下車。
いざ安土城(跡)へ!


と意気込んでいたのですが、駅前のお店の人に今(16時15分頃)から行っても間に合わないよと言われてしまいました。残念。


仕方がないのでノブ様関係の場所を巡ることに。



まずは駅前の菓子店『万吾樓』
ノブ様ご愛刀の鍔『永楽銭据文銀象嵌鉄鐔』(重文)を模った最中『まけずの鍔』と季節のお菓子『きんかん大福』を購入。
いちご大福などの他のフルーツ大福があるわけでもなく、ピンポイントでキンカンってことは…当然光秀のことですよね?
明智光秀が「キンカン頭」呼ばわりされるのは司馬遼太郎の小説のせいらしいですが、とにかく信長絡みで徹底してますなあ。
その『きんかん大福』は白餡がキンカンと相性が良く、なかなか美味しかったです。小豆餡ではこうはいかないのではないかと思います。



さて安土駅の北西に3分ほど歩くと、ノブ様が茶会に使った湧き水『梅の川』に辿り着きました。



雨の日だったので、本当に今も湧いているのかはよくわかりませんでしたが、信長の茶会に思いを馳せるもまた一興。
よっぽど一口飲もうかと思いました。
なんでここが観光客でごったがえしていないのか不思議です。



線路を越え、安土駅南西の方に10分ほど行くと、田んぼの中に浄厳院が見えてきました。



農地や住宅街の中にこんもりと緑が茂っているところは大体が神社仏閣ですから、詳細な地図がなくても見当が付きます。




見事な本堂です(重文)。


ここは信長の命によって建てられ、浄土宗と法華宗日蓮宗)がバトルした「安土宗論」で有名な寺。
「妙」の解釈を巡って勝負が付いたとされ、敗れた法華宗はその後秀吉がその禁を解くまでしばらく鳴りをひそめた模様。
ここに堀久太郎や森蘭丸がいたのか…、と思うと胸が熱くなります。




本堂脇の梅(多分)。
日本画を見ると必ず描かれているウメノキゴケが、幹にびっしり。白緑色が綺麗です。実物で見るのは初めてかも。



さて少し東に戻り、安土駅から真っ直ぐ南に向かったところに沙沙貴(ささき)神社があります。
元祖バサラ大名・佐々木道誉、ノブ様に抵抗するもあっさり負けちゃった六角佐々木承禎など、佐々木氏はここ近江が発祥。
全国の佐々木さん、三井さん黒田さんなど佐々木一族の氏神様が祀られている神社というわけです。
そんな神社があるのはメジャーな家名の中で佐々木だけじゃないでしょうか。羨ましい。



由緒正しそうな楼門です。
提灯に見える4ツの□の家紋「四つ目結」が境内のあちこちに用いられていました。



沙沙貴神社のすぐ近くには、現在は安土町郷土館として利用されている、ヴォーリズ設計の旧伊庭邸も近くにあったのですが、こちらも閉館時間でした。
外観だけでも、と見に行きましたが、樹の間からちょこっと見えただけ。
冬だったら落葉していてもうちょっと見えるんでしょうけどね。
近江地方の近代建築といえばヴォーリズですが、今回の旅行で訪れることができたのはこの一軒のみ。



このおうちに住んでいた伊庭さんは町長さん。そしてやはり佐々木一族らしく、先ほどの沙沙貴神社の神主さんでもあったそうです。



以上、安土城跡以外にも見所のある安土駅周辺でした。




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