歌舞伎座を観に
岡田信一郎設計の歌舞伎座が建て替えになってしまう前に一度は中を見ておかねば、と先日行って来ました。
隈研吾氏の和モノ建築はまあ基本的に外れないとは思うのですが、今回ばかりは不安です。画を見る限り。
樹木が違和感の原因でしょうか?
幕見(まくみ)という一番安い当日券を並んで買って入ったのですが、なんとこの席種だと位置口からして別なんですね。正面ロビーやホワイエなどがどうなっているのかなど全く見ることが出来ず、いきなり階段室を上らされる羽目に。
結局吉田五十八による天井しか拝めず、歌舞伎座の中を見る、という主目的はほとんど果たせませんでした…。
悔し紛れに階段室から隣接する歌舞伎座食堂(同じ岡田信一郎設計らしいです)をパチリ。
歌舞伎観劇自体も初めてでした。
何事もそうですが、やはり会場に足を運んでliveで見ると雰囲気が全然違いますね。
現代の色々な舞台モノの原型だということはわかりましたし(ドリフっぽいです)、連獅子の毛振りの巴はまさにheavy metalのそれで驚きました。
江戸時代大層人気だったと言うのも頷けます。
が、いかんせん上から見下ろすものではないな、と思いました(幕見席は4階です)。
表情が捉えられる距離で、下から見上げてないと。オペラグラスを使うという手もありますが…。
「セリ上がり」なんかも上から見下ろしていると最初から全容が見えてしまって興奮も半減です。
あと解説を聞かないと楽しめないようでは、最早「大衆娯楽」とは言い難いですね。セリフは思っていたよりも現代語だったので、集中していれば凡その筋はわかると思いますが…。
芝居小屋としては明治村の『呉服座』を見たことがありますが、確か奈落にも入ることが出来るのでなかなか貴重だと思います。