山形にて



東大茶道部に寄稿する原稿の取材を兼ねて山形に行ってきました。
(原稿料も取材費も全くありません)


ついでに観光を、ということで、山形城址公園に移築された
元病院の建物「済生館」を利用した山形市郷土館を見に行きました。



うっわぁ…。
擬洋風建築の最高傑作とされる、かなりのキワモノでした。
こういうの好きな人には堪らないんでしょうねぇ。



一面雪で真っ白な中に建っていることを考えるとこの彩色もアリかもしれないな、
とちょっと思いましたが。


中庭は手入れが行き届いており、こざっぱりとしています。
「入場無料」で維持できるのか心配になります。



この回廊は14角形という珍しいプラン。


2階への階段が妙に折れ曲がっており、空間体験としては面白いものの、
毎日何度も上り下りするとなると危ないのではないかと思ったり。病院だけに。


この旧済生館で興奮して予想以上に時間をかけてしまったので、妹島和世さんの
朝日新聞ビルを見に行く時間がなくなってしまいました。またの機会に…。



取材先に向かう途中、遠くになにやらただならぬオーラを放つ門を発見。



訪れてみると、案の定、「前九年の役」などととんでもなく古い固有名詞が飛び出す、鳥海月山両所宮(ちょうかいがっさんりょうしょぐう)という由緒ある社でした。
約1000年前ですよ。東北地方侮りがたし…。
社殿自体は戦国末期の最上義光による再建のようです。





続いて鶴岡に移動し、羽黒山へ。



杉の巨木の中の石段をしばし下ると、




樹齢1000年の杉と国宝の五重塔が。


木の間に木より低い塔を建てる、という美学がイマイチよくわからないなと思いましたが、
創建当時はもっと杉の樹高が低かったんでしょうね。



その後一時間ほど石段を登り、山頂にお参りして、山形観光は終了。
新潟経由で帰京しました。




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5 日本人にとっての山と修験の位相・・語り部のように