皮から革になるまで



東京の墨田区は日本の豚革のほとんどを生産しているのだそうです。
レザーというとどうしても牛のイメージが強いのですが、
JAPAN CREATIONなどの展示会では豚革でも魅力ある素材が沢山見られます。


自分の今現在の仕事では革はあまり扱いませんが、後学のためにも、と
豚革をメインに扱うタンナーの山口産業さんを見学させていただきました。
アイロンを当てても縮まない革なんかもあるみたいなので、
洗えるとなると色々と使えるんじゃないかなあ、と。



タンニンなめしのドラム



なめされた革


農学部時代、農家の泊まり込み実習先が養豚農家でした。
上の写真の切り開かれて平らになった豚の姿をした革を見て、
食べる部分以外も使われるのは養豚農家の方にとっても嬉しいことなんだろうなあ、
とお世話になった農家の方を思い出しました。



山口産業さんは一般向けに定期的に見学会を開催されているので、
革好きの方は一度見に行かれるといいのではないでしょうか。
豚革もいいなあ、と色々欲しくなりますよ!


◇◇◇◇◇


豚革産地墨田区でも年々生産量は減っているそうです。
産地のそういった話を聞くたびに、この国の産業はどうなっていくんだろう、
デザイナーとして役に立てることはないだろうか、と考えさせられます。


分野に限らず「もう製造業の時代じゃない」ということなんだろうとは思うのですが、
そんな時代にものづくりを仕事としているのはなんという贅沢だろう、と思ったりもします。


幸せな思考ですかね。




日本の革 2 (エイムック 1827)

エイ出版社
売り上げランキング: 186707
おすすめ度の平均: 5.0
5 日本の革