難波和彦教授最終講義


を聴講しに東京大学本郷キャンパスに行ってきました。


世間一般に建築家・難波和彦という人を説明するには、無印良品の『木の家』シリーズの開発者、と言えば良いのでしょうか。ご本人は不本意かもしれませんが。


私が建築学科に入学したのは前任の安藤忠雄氏が退官した直後。当時学生達の間では「次の教授は隈研吾らしい」という噂がまことしやかにささやかれていましたが、蓋を開けてみたら難波先生でした。(隈氏は昨年東大教授に就任されました)


私は学士入学という特殊な立場にいたので、カリキュラム上、難波先生の設計課題は受けられなかったのですが、他の課題の講評で「(模型が)段ボールなのが良い」という微妙な褒められ方をされたのを覚えています。おそらくプランや造形に褒めるところが見つからなかったのでしょう(苦笑)。


難波先生は学生とかなりしっかりと向き合って下さる教育熱心な先生でした。私は卒業後も大学院の講義をモグリで受けに来たりもしていたので、顔くらいはご記憶なのでは?と思ってご挨拶をしたのですが、プロダクトに転向したことや細かい趣味まで覚えていて下さり大変驚きました。


その際「なぜプロダクトに転向したのか」と訊かれました。その場では「プロダクトがやりたくなったから」と簡潔にしか答えられませんでしたが、結局のところ自分には建築家になることの意義が見出せなかったことと、プロダクトが人々の生活に浸透して及ぼす影響力の大きさに惹かれたからなのだろうと思います。


難波先生、6年半の教授生活お疲れ様でした。


◇◇◇◇◇


その後、イトーヨーカドージャスコに行き、それぞれのオリジナル製品の店頭の様子を確認。
「あれ?」と思うことがいくつかあったので月曜に要確認。


こういう大型スーパー(ビジネス用語(?)では『チェーンストア』と言います)の仕事は基本的に利益率は高くないのですが、人々の生活に最も近いところにあるので、非常に重要なんだよなあ、と改めて思いました。




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